- 現役のバッグデザイナー
- バッグデザイナーとして15年以上
- 担当アイテムはスポーツやアウトドア系のバッグ
- カバンの総合情報ブログ「カバンの図書館」運営中
ぽんず♂
新年度が始まる4月、新しい環境を迎えるにあたりこんなお話を聞いたことがあります。
通学で使えるオシャレなバックパックが欲しいけど、たくさんあって決められない!
ちなみに出来ればオンオフ兼用で使えたらいいな!
息子に便利で長持ちするリュックを買ってあげたいのだけど、何を買ってあげたら良いのか悩んでいます。
あ、出来れば出費も抑えめ希望です!
最近は様々なブランドからバックパックが出ているので、あまりバッグに詳しくない方は何を選んだらいいかわからなくなるかと思います。
一昔前は学生が使うバッグはショルダー系が主流だったのですが、近年では体への負担が少ないバックパックに移行してます。
そこで今回は、私が独断と偏見で選ぶ【通学シーンに適したバッグ】を紹介していきます。
ここでいう「スクールシーンにおすすめのバッグ」のポイントを以下の5点にまとめました。
- 容量 30L〜35L程度 = 教科書やお弁当、水筒にその他諸々を考えるとこのくらいの容量は必要。
- 価格 1万円前後 = 1万円前後で「コスパ良いな」と私が思うバッグに限定。
- 学生の使用に耐えられる頑丈さ = 学生のハードな使用に負けない丈夫さ。
- 収納部分が充実している = 鍵や財布、ティッシュなど身の回りの小物を整理できるため、あると便利。
- ノートPC/タブレットPCを収納できる = もはやマストの機能。あると安心してPCの持ち運びが出来る。
念の為お伝えしておきますが、私が関与したバッグを無理に推すことはありませんのでご安心ください!笑
コールマン「シールド30」
出典:https://www.coleman.co.jp/exhibition/2022/backpacks/shield/2000039020より引用
キャンプギアで有名なアメリカのブランド「コールマン」から出ているバックパック「シールド30」です。
私が「シールド30」をオススメする理由は以下の2点です。
1.なんといっても生地がいい
おそらくこのバッグの最大のセールスポイントでしょう。
シールド30で使用している生地はポリエステル生地に樹脂コーティングを施した防水生地を使用しています。
この手の生地の良さとして、高い防水性と防汚性があります。
「突然の雨」や「飲み物をこぼしてしまった時」など突然の水のトラブルにも対応可能な優秀な生地です!
そして「水濡れ」や「汚れ」を拭き取るだけで処理出来る防汚性も高い魅力の一つです。
通常の生地だと濡れたり汚れたりしたら綺麗にするのが大変ですからね!
2.収納が充実
正面・上部・背面にファスナーポケットがあり、内部にもPCポケットとオーガナイザーポケット(小物を整理できるポケット)があります。
たくさんあるので荷物を綺麗に仕分けでき、バッグの中がグチャグチャにならなくて済みますね!
そしてこのバッグの収納で素敵なポイントは、内部背面側についているPCポケットだと思います。
このPCポケットは本体を開けて使用するのは当然のとして、なんと背面のファスナーからもアクセス出来てしまうのです!
本体開口からも出し入れできるし、PCだけを取り出したければ背面からもアクセス出来る優れもの。
この様に使用する人が使い方を選べる機能はいい機能だなと思います。
「シールド30」まとめ
素材も良く、収納も充実、形状もスクエアなのでバッグ内の整理整頓&探し物がしやすい点を考えるととても良いバックパックですが、個人的に惜しいなと思う点はショルダーハーネスのパッドが気持ち薄いかなと感じました。
学生が本気で荷物を入れ出したらかなりの重量になるでしょうし、そうなった時の肩への負荷はかなりのモノです。
ハーネスの上についているスタビライザーテープ(バッグを体に引き付け、バッグの揺れを減らして負荷を軽減するための機能)やリフレクトテープなどグッドな機能があるだけにこの点は少し勿体無いかな。
ただトータルで考えると優秀なスペックであることに変わりなく、十分オススメなバックパックです!
コロンビア 「パナシーア 33L 」
出典:https://www.columbiasports.co.jp/shop/g/gPU8584010–OZS000/#より引用
アメリカのアウトドアブランド「コロンビア」から出ている「パナシーア33」です。
私が「パナシーア33」をオススメする理由は以下の2点です。
1.抜群の背負い心地
ショルダーハーネスにはのパッド自体は特段厚い訳ではありませんが形状が背負った時にフィットする形になっています。
きちんと背負えることで負荷が分散されるので重い荷物を背負った時にかかる肩への負担を極力軽減できる様になっています。
そして背面には波状に成形されたEVAパッドを採用&中心を空けることで通気性を持たせ、長い時間背負っても蒸れず快適に使用することが出来ます。
2.コスパが良い
コスパが良い点として、様々な点が高い基準にあることだと思います。
優れた点をあげますと、
・本体生地に軽量かつ適度な強度を持つN420D生地を使い、この生地に撥水性の高い処理を施している
※この撥水性能をコロンビアでは「オムニシールド」と言うそうです。
下の写真はコロンビアの別のバッグの撥水の様子です。参考までに。
・収納が豊富。正面ファスナーポケットが2つ、背面ファスナーポケット1つ、内部に小物ポケットとPCポケットがある
・スクールのみならず普段使いにも適したデザイン
これだけの性能で1万円以内(2023.4月時点)で買えるというのは十分このバッグのセールスポイントになるでしょう。
「パナシーア 33L バックパック」まとめ
個人的な感覚ですが、この値段でこのスペックはとてもコスパの良いバッグだなと思います。
デザインもクセの無いコンサバな感じで、長く使えそうな点も良いですよね。
コールマンのシールドと比べて生地性能は劣りますが、背負い心地や軽量感を求める方にはオススメなバッグです。
ニューエラ「キャリアパック 35L」
出典:https://www.neweracap.jp/products/11404494より引用
ニューエラはアメリカのアパレルブランドです。キャップがとても有名ですよね。
「キャリアパック 35L」のオススメポイントは以下2点です。
1.大容量の35L&3層構造
このバッグ、ちょっと大きめの35Lの容量です。
このタイプのバッグで35L以上になると四角いバッグやダッフル型のバッグが多くなってくるのですが、「キャリアパック35」は通常の正面から開くタイプです。
※この様に正面を逆Uの字状に開け、正面からアクセスするタイプを『パネルローでディング』、上記でも紹介したコールマンの「シールド」の様な上からアクセスするタイプを『トップローディング』と呼びます。
ザックリな説明なので、この辺の詳しい説明はまた別の機会に!
大型の正面ポケット、本体、PCルームと3層からなる構造で荷物を大胆に仕分け出来るのもこのバッグの大きな特徴です。
ポケットの数も多く、正面にファスナーポケットが1つ、正面ポケット内にファスナーポケットが1つ、本体内部(3層の内の真ん中)にファスナーの吊りポケットとドキュメントポケットがあります。たくさんかよ!!
2.ゴツくて強そうなミリタリーライクなデザイン
メイン生地はポリエステル1680Dを使用しています。
この生地はバッグで使われる生地の中でもかなり厚番手で、ブリーフィングのバッグなどで使われている生地と似ています。
※ブリーフィングはナイロン製なので性能も値段ももう少し高いですが…
「強そうな」と書きましたが、実際強いです!
特にこの手の生地は擦れに強いので、多少荒めに使っても簡単にはへこたれないタフガイな生地なのです。
そしてこの生地感に加え、正面のストラップテープやデイジーチェーンがミリタリー感を演出し、ストリートなデザインが好きな方に刺さる仕上がりになっています!
「キャリアパック 35L」まとめ
個人的にはショルダーハーネスの厚みが普通なのでそこが物足りない点です。
やはり35Lも入るのであればショルダーハーネスの厚みがあと少し欲しいかなと思います。
ただ背面のパッドは肉厚で背中のあたりが良いのでここはグッドです!
ミリタリーライクに振り切っている分好みも分かれるかと思いますが、既出の2アイテムには無い攻めたデザインに加え基本的なスペックは十分満たした素敵なバッグであることは疑いありません!
学生さんだけでなく大人もジム通いなどで使えるバックパックなので、スクールバッグとしての役目が終わった後でも活躍の場が用意されている意味でもコスパは抜群かもしれませんね。
ジャンスポーツ「ビッグステューデント34L」
出典:https://jansport.co.jp/SHOP/jansport-JS0A47JK008.htmより引用
ジャンスポーツはアメリカのアウトドアを起点としたブランドです。
「ビッグステューデント」のオススメポイントは以下2点です。
大容量とポケットの数がバツグン!
シンプルなシルエットと34Lのキャパシティ、そして一目でわかるたくさんのポケットで人気のある「ビッグステューデント」
2層のメインルーム、背面側には独立したPCルーム、正面の立体ポケット、横向きのファスナーポケットが表面に2つ、正面ポケット内にはオーガナイザーポケット付き…とにかくたくさんポケットがあります。
たくさんポケットがあるので 教科書/弁当/ノートPC/着替え などを仕分けて収納できるので大変便利です。
コスパがバツグン!
これだけの容量と機能でなんとお値段1万円以内(2023.4月時点)です。みんなどうやって作ってんだ?
ショルダーハーネスもこだわっており、肩に馴染む形状と、長い期間使ってもヘタリにくいEVAパッドを採用しています。
大容量、ポケットモリモリ、高品質なショルダーハーネス、そしてカジュアルライクなデザインなのでオンオフ使えるなどなど。
迷ったらとりあえずこれを買っとけば間違いないアイテムだなと思います!
「ビッグステューデント34L」まとめ
あえて気になる点を挙げるとするならば、背面がメッシュではなく生地になっているところです。
生地にしている理由はわかりませんが、生地だと夏場など汗をかく時期は熱気が逃げにくく蒸れやすいため、使っていて気になるかもしれません。
これも「あえて気になる点を挙げれば」ですので、気にならない方はならないでしょう。背面を生地にしているのはあえてなのかな?
それ以外は文句の付けようのないまさに「ビッグステューデント」の名前に恥じない逸品だと思います!
え、「ビッグステューデント」の意味はなんだって?わかりません笑
ヘム「ルーク 30L」
ヘムは日本で誕生したカジュアルバッグのブランドです。
「ルーク」のオススメポイントは以下の2点です。
1.こだわりのシルエット
このバッグ、30Lなのですが他の同容量のバッグと比べスタイリッシュに見えるのですが、これは意図的に行われたものです。
上部がやや手前に傾いた形状にすることで正面から見た時の圧迫感を減らしています。
四角いバッグは形の特性上ボリューミーに見えてしまうので、スタイリッシュにバッグを持ちたい方に適したアイテムですね。
2.ポケット数が多く、キラリと光る細やかな工夫
既出のバッグに負けず劣らず、収納の数が多い「ルーク」。
正面と上部にファスナーポケット、マチのある正面ポケット、正面ポケット内にオーガナイザーポケット、背面にファスナーポケット、本体内にPCポケットと吊りファスナーポケットがあります。
サイドにもポケットがありますが、このポケットは入り口の端にゴムを使用しているので間口が広がります。
メッシュポケットなら当然伸縮するのですが、ここではあえて生地を使用することでやはり全体をスッキリ見せる工夫をしているのだと思います。(違ったらごめんなさい。)
そして本体内部にある吊りメッシュポケット、ここにもニクいテクニックが!
この吊りポケットはPCポケットのフラップ機能も兼ねているのです。
マジックテープで留まる仕組みなのですが、これによりPCやドキュメントを入れて抑える機能もしてくれる訳です。ニクい!
「ルーク」まとめ
ちなみに本体に使われている生地はポリエステル生地の裏にPVC加工を施したものです。
この加工は生地に強度を与え、頑丈にしてくれる反面、バッグそのものの重量が重くなりがちな点です。
それ以外にも実はデメリットはあるのですが、PVCのメリットとデメリットについては後日語るとして、海外ブランドから出るバッグはPVCを使用しない傾向があることを考えると、差別化という意味では良いのかななんて思ったりもします。
スタイリッシュな外観やおまけのチャームが付いていたりなど若者向けに振ったデザインになっているので、「コールマンのシールドはゴツくてちょっと…」などと感じている方には良いのではないでしょうか!
まとめ
今回はポイントを5点に絞り提案しましたが、これ以外も素敵なバッグはたくさんあります。
予算を2万円にすればノースフェイスのヒューズボックスも候補に入ってきますし、
機能を落としてファッション寄りにするのであればベンディビスやイーストボーイ、韓流ブランドも良いでしょう。
今回ご紹介したバッグのオススメポイントをヒントに自分に合ったバックパックが見つかれば嬉しいです!
最後まで見ていただきありがとうございました!
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